kyuinn’s diary

読書感想を個人的につづるブログです。

15の巻~『外資系で学んだすごい働き方』

 

今回はキャリアの本です。

 

外資系で学んだすごい働き方

外資系で学んだすごい働き方

 

 

外資系で学んだすごい働き方

著:山田美樹

   

◆なぜこの本を選んだか

評価の高い古典というわけではなく、いつもならスルーしてしまう本なのですが、今回はふと手に取ってしまいました。

 

なぜなら今の仕事に飽きてきたから(笑)です。

 

キャリアを考える上でいつも僕が悩んでいるのは、いわゆるジョブホッパーと適正な転職は何が違うのかということです。

 

日本社は生え抜きを好みますが、生え抜きでヌクヌクやってきたが故に微妙な感じになってしまっている社会人の方もいらっしゃるので、適度に自分を追い込む環境を作るのはとても大切です。

 

またスペシャリストとジェネラリストという考え方も答えを出すのが難しい問ですね。最近はスペシャリストが着目を浴びるようになってますが、同じ部署でずっと同じ仕事をすればスペシャリストになれるのかというとそれも違う気がしてます。

 

まぁこんな悩みがあり、この本を取ってみたわけです。

 

◆本の感想および今後の実践について

面白かったですが、出版時期が最近で評価が確立されているわけではないのと、作者は外資系を渡り歩いてきた方なので、そういう意味でバイアスのかかった本であるというのは注意したほうがいいでしょう。

 

ビジネスマンの人生というのは一生が終わってから、過去を振り返ってジャッジされるのがあるべき姿だと思ってます。そういう意味で、元京セラの稲盛さんやパナソニックの松下さんのキャリアに対する考え方は参考になるわけですが、日本で外資系を渡ってきた人で、60歳超えていて自叙伝を書いている人ってあまり見かけないですよね。外資マンセーしている人は上記の人と比べると少し若いゾーンの人なので、そこは注意が必要かなと思ってます。

 

 

それでは以下、参考になった部分です。

まずはキャリア目標の立て方について

 

「自分はどのように仕事をしていきたいのか」「どんな環境でどんな人と働いていたいのか」「どんな分野でどんなふうに活躍したいか」「仕事を通してどんなミッションを達成していきたいのか」といった、理想を伴った目標です

 

キャリア目標というと職種、年収あたりにフォーカスしがちですが、「どういう人と働きたい」というのも十分目標になるんですよね。これは社会人になってから気づきました。自分は一緒に働く人を結構重視するので、気にするようにしてます。

 

 

スペシャリストを目指す場合の注意点について

 

あくまで一つの専門スキルでキャリアを作っていくのであれば、社内、あるいは業界でも知られる第一人者レベルに到達する覚悟を持ってください

 

僕はとある資格を持ったプロフェッショナルとして働いているので、その団体から講演の依頼がひっきりなしに来るのが、この状態なのかなと思ってます。

結論からいうとあまりその方向には行きたくないですけどね。政治色・アカデミック色が強くなるので。

 

 

外資系企業では、社員の経験の幅を広げることに力を入れているところが多く、評価の高い社員を、さまざまな部署に異動させています。短期間に幅の広い経験をしてもらうためです。「タレントエクスポート」や「タレントムーブ」と呼ばれています。でも、どの社員にも適用するというわけではなく、有能で活躍が期待される上位2割程度の社員に対してだけです。

 

これは意外でした。外資系は一つのスキルを深堀するほうに特化することが多いと思っていたので。こういう選ばれた社員になりたいですね。

 

 

 

転職先候補の会社で働いている人が登録しているリンクト・イン(LinkedIn)を必ずチェックするのです 

Vorkersといった転職口コミサイトもありますが、一次情報が一番確かな情報なので、直接会って話をお聞きするのです 

会社と自分との相性は、転職する前にできる限り手間と時間をかけてしっかり調べておきましょう

 

僕自身も転職経験者なので、会社とのカルチャーフィットはすごく大切だと思います。あとは上司とのフィットですね。

 

 

職場の居心地はいいし、収入も満足しているが、仕事の内容が物足りない。もっと別の仕事にチャレンジすべきではないだろうか? こんな疑問が出てきたら、環境を変えるべき時期が近づいたというシグナルです 

次のステップに挑戦する時期を判断するものとして、「ツーフットの法則」をご紹介します 

「そこで何か学べているか、面白いか?」「自分が何か貢献できているか?」  このどちらかが実現できていないのであれば、そこにいることは時間の浪費であるというもの 

「貢献」とは単に周りから感謝されているというよりは、仕事を通じてチームや部署、会社に新しい価値を生み出すことだと私は考えます。ルーティンワークをまじめにこなして感謝されるということは、貢献とは考えないほうがいいでしょう。仕事が面白くなく、貢献もできていないと感じるのであれば、即刻、新しい勤め先、仕事について考えるべきでしょう。一度きりの人生ですから。

 

この本で一番役に立った部分ですね。 職場環境のチェンジについて、どういう基準を満たした時に行うべきか。悩んでいたトピックなのでとても参考になりました。一方で、「ツーフットの法則」は「どちらも」(And条件)ではなく「どちらか」(Or条件)なので、少し環境チェンジのハードルが低い気はしてます。

まぁ一人の意見なので、鵜呑みにせずにはしたいと思います。

 

 

直接の上司はもちろんですが、人事権や事業への決定権を持つような「上の人」に対して存在感をアピールすること、社内でのレピュテーション(評判)を高めることを意識しましょう

 

これは一社目にいたときに本当に思いました。今の会社は小さい会社なので、積極的に社内営業しなくても噂が勝手に広まるのがいいですね。そういうことも考えて今の会社を選んでいるわけですが。

今度また大きな会社に行くときは、社内営業も頑張ろうと思ってます。

 

◆その他 

この手の啓発本にありがちなんですが、後半になるとネタが切れて本題とはずれた話題に行くんですよね。この本も残念ながらそのパターンでした。

それでも職場環境チェンジの基準を与えてくれたので、読んだ価値はそこそこあったでしょう。

 

 

作成時間:37分