kyuinn’s diary

読書感想を個人的につづるブログです。

15の巻~『外資系で学んだすごい働き方』

 

今回はキャリアの本です。

 

外資系で学んだすごい働き方

外資系で学んだすごい働き方

 

 

外資系で学んだすごい働き方

著:山田美樹

   

◆なぜこの本を選んだか

評価の高い古典というわけではなく、いつもならスルーしてしまう本なのですが、今回はふと手に取ってしまいました。

 

なぜなら今の仕事に飽きてきたから(笑)です。

 

キャリアを考える上でいつも僕が悩んでいるのは、いわゆるジョブホッパーと適正な転職は何が違うのかということです。

 

日本社は生え抜きを好みますが、生え抜きでヌクヌクやってきたが故に微妙な感じになってしまっている社会人の方もいらっしゃるので、適度に自分を追い込む環境を作るのはとても大切です。

 

またスペシャリストとジェネラリストという考え方も答えを出すのが難しい問ですね。最近はスペシャリストが着目を浴びるようになってますが、同じ部署でずっと同じ仕事をすればスペシャリストになれるのかというとそれも違う気がしてます。

 

まぁこんな悩みがあり、この本を取ってみたわけです。

 

◆本の感想および今後の実践について

面白かったですが、出版時期が最近で評価が確立されているわけではないのと、作者は外資系を渡り歩いてきた方なので、そういう意味でバイアスのかかった本であるというのは注意したほうがいいでしょう。

 

ビジネスマンの人生というのは一生が終わってから、過去を振り返ってジャッジされるのがあるべき姿だと思ってます。そういう意味で、元京セラの稲盛さんやパナソニックの松下さんのキャリアに対する考え方は参考になるわけですが、日本で外資系を渡ってきた人で、60歳超えていて自叙伝を書いている人ってあまり見かけないですよね。外資マンセーしている人は上記の人と比べると少し若いゾーンの人なので、そこは注意が必要かなと思ってます。

 

 

それでは以下、参考になった部分です。

まずはキャリア目標の立て方について

 

「自分はどのように仕事をしていきたいのか」「どんな環境でどんな人と働いていたいのか」「どんな分野でどんなふうに活躍したいか」「仕事を通してどんなミッションを達成していきたいのか」といった、理想を伴った目標です

 

キャリア目標というと職種、年収あたりにフォーカスしがちですが、「どういう人と働きたい」というのも十分目標になるんですよね。これは社会人になってから気づきました。自分は一緒に働く人を結構重視するので、気にするようにしてます。

 

 

スペシャリストを目指す場合の注意点について

 

あくまで一つの専門スキルでキャリアを作っていくのであれば、社内、あるいは業界でも知られる第一人者レベルに到達する覚悟を持ってください

 

僕はとある資格を持ったプロフェッショナルとして働いているので、その団体から講演の依頼がひっきりなしに来るのが、この状態なのかなと思ってます。

結論からいうとあまりその方向には行きたくないですけどね。政治色・アカデミック色が強くなるので。

 

 

外資系企業では、社員の経験の幅を広げることに力を入れているところが多く、評価の高い社員を、さまざまな部署に異動させています。短期間に幅の広い経験をしてもらうためです。「タレントエクスポート」や「タレントムーブ」と呼ばれています。でも、どの社員にも適用するというわけではなく、有能で活躍が期待される上位2割程度の社員に対してだけです。

 

これは意外でした。外資系は一つのスキルを深堀するほうに特化することが多いと思っていたので。こういう選ばれた社員になりたいですね。

 

 

 

転職先候補の会社で働いている人が登録しているリンクト・イン(LinkedIn)を必ずチェックするのです 

Vorkersといった転職口コミサイトもありますが、一次情報が一番確かな情報なので、直接会って話をお聞きするのです 

会社と自分との相性は、転職する前にできる限り手間と時間をかけてしっかり調べておきましょう

 

僕自身も転職経験者なので、会社とのカルチャーフィットはすごく大切だと思います。あとは上司とのフィットですね。

 

 

職場の居心地はいいし、収入も満足しているが、仕事の内容が物足りない。もっと別の仕事にチャレンジすべきではないだろうか? こんな疑問が出てきたら、環境を変えるべき時期が近づいたというシグナルです 

次のステップに挑戦する時期を判断するものとして、「ツーフットの法則」をご紹介します 

「そこで何か学べているか、面白いか?」「自分が何か貢献できているか?」  このどちらかが実現できていないのであれば、そこにいることは時間の浪費であるというもの 

「貢献」とは単に周りから感謝されているというよりは、仕事を通じてチームや部署、会社に新しい価値を生み出すことだと私は考えます。ルーティンワークをまじめにこなして感謝されるということは、貢献とは考えないほうがいいでしょう。仕事が面白くなく、貢献もできていないと感じるのであれば、即刻、新しい勤め先、仕事について考えるべきでしょう。一度きりの人生ですから。

 

この本で一番役に立った部分ですね。 職場環境のチェンジについて、どういう基準を満たした時に行うべきか。悩んでいたトピックなのでとても参考になりました。一方で、「ツーフットの法則」は「どちらも」(And条件)ではなく「どちらか」(Or条件)なので、少し環境チェンジのハードルが低い気はしてます。

まぁ一人の意見なので、鵜呑みにせずにはしたいと思います。

 

 

直接の上司はもちろんですが、人事権や事業への決定権を持つような「上の人」に対して存在感をアピールすること、社内でのレピュテーション(評判)を高めることを意識しましょう

 

これは一社目にいたときに本当に思いました。今の会社は小さい会社なので、積極的に社内営業しなくても噂が勝手に広まるのがいいですね。そういうことも考えて今の会社を選んでいるわけですが。

今度また大きな会社に行くときは、社内営業も頑張ろうと思ってます。

 

◆その他 

この手の啓発本にありがちなんですが、後半になるとネタが切れて本題とはずれた話題に行くんですよね。この本も残念ながらそのパターンでした。

それでも職場環境チェンジの基準を与えてくれたので、読んだ価値はそこそこあったでしょう。

 

 

作成時間:37分

14の巻~『なぜ「戦略」で差がつくのか。―戦略思考でマーケティングは強くなる―』

 

小説ならともかくビジネス書でのめりこんでしまう本というのはあまりありませんが、今回の本はその例外です。つまり大当たりの本です。

 

ブログを久々に書きたくなったのもこの本に出会えたからだし、旅行の移動中に読み始めたら、とまらなくなってしまい、旅行先でもホテルに籠って読み終えてしまいました。

 

 

なぜ「戦略」で差がつくのか。―戦略思考でマーケティングは強くなる―

著:音部大輔

   

◆なぜこの本を選んだか

著者はP&Gのマーケティング部門に勤務していた方です。当時のことは知りませんが、現在の同部門は東大生をはじめとするトップ学生がこぞって入社を希望するブランド就職先です。

 

その評判に違わぬ、非常に明快でわかりやすい本でした。

 

この手の「戦略」の名のつく本は世の中に数多く存在し、僕自身もかなりの冊数を読んできましたが、この本を別格だと感じるのは、各種用語の定義が明確であることと、著者個人の経験に依存しない普遍性・体系性をもった戦略理論が展開されている点だと思います。

 

ビジネスに適用できるのは当然として、人生・私生活でも大いに活用できると確信しました。それこそ変な自己啓発本よりよほど役に立つはずです。

 

本当に今の僕には内容が濃すぎて、ハイライト箇所が過去最高になってしまいました。

 

◆本の感想および今後の実践について

まず著者は「戦略」について、似たような言葉である「ヴィジョン」「計画」「目的」と区別して下記のように定義しています。

  

 

計画の立案を導く方針や指針があると、無理や無駄のない計画がつくれそうだ。また、関連する複数の計画にも一貫性が出るだろう。具体的な計画の立案を助けたりする機能を持つべきものがあると都合がいい。それこそ戦略ではなかろうか。だとすると、戦略は計画よりも上位の概念であるはずだ 

戦略は、目的をどうやって達成するかを示すべきもので、目的そのものであるべきではない 

ヴィジョンや理念は、それをどう達成していくかの直接的な方法を指し示すものではない。ここが戦略との大きな違いである 

戦略は、目的を達成するためのなにがしかの方針・指針であると考える

 

そしてここが大切なのですが、なぜ戦略が必要なのか、それは達成したい何かしらの目的があることは当然として、

 

なぜ戦略が必要なのか?」に対する答えは、「達成すべき目的があり、かつ資源が有限であるから

戦略を定義付ければ、「目的達成のために資源をどう利用するかの指針」となる

 

当たりのことですが、何かを達成するためには「お金」や「時間」が必要で、それを有効活用するために「戦略」が有効だということですね。

 

自分はどちらかというとこれまでの人生において「お金」を節約し、「時間」を大量投入することで物事を成し遂げることが多かったんですけど、近頃はレベルの高いビジネスマンの方に揉まれる機会が多く、その方法に限界を感じてきています。

一方で投入できる「お金」の方は若い頃よりも余裕が出てきているのも事実です。なので、今後の人生はしっかりと「資源」を見極めたうえで最善の選択をしていきたいと思っているし、だからこそこの本が僕の心にとても響いたんだと思います。

 

さて定義が済んだ戦略ですが、そのメリットについては以下のように述べられています。

戦略が大義として存在することで、感情的な方向転換や一時の思いつきによる朝令暮改を回避することができる

合理的に説明できる戦略に一貫性をもって固執するのは正しいことである 

 

そして優れた戦略の条件とは「SMAC」もしくは「SMART」をあげていました。

 

SMACというのは、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Consistent(一貫性がある)をつなげた単語だ。一方、SMARTはSpecific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性がある)、Time-bound(期限設定)で構成されている

 

このそれぞれの要素のついて、説明がなされていましたが、僕の目に留まったのは「Achievable(達成可能性)」の説明です。

 

ここでのAchievable(達成可能)は確実に達成できるというよりも、確実に達成できないことを排除したいものだと考えてもよい。帰納的にも演繹的にも達成が不可能なのであれば、その目的は変更したほうがいい。あるいは資源を強化する必要がある

達成可能性のない目的は、根拠なく士気を高める以上の意味を持たない

 

なぜこれが僕の目に留まったかと言えば、僕の前職の職場では、達成可能性のかなり薄い予算計画の作成が常時蔓延していたからです。

株主の目を表面上ごまかすためでしたが、結局、営業部門の人間は未達成であることが常態化することに何の疑問も抱かなくなってしまってました。

反面、現職場では達成不可能な目標が上から降ってきても、一度は押し返す努力をしてます。

自分たちのボーナスがその目標で決められてしまうからだといえば、そうなんですけど、おかげで達成可能性がそれなりにある目標が毎年定められるので、職場の士気が非常に高く保たれていてよいですね。

予算が正しく設定しているところ、かつそれが機能しているところが見れて非常に良かったと思ってます。

 

ちなみにconsistentの意味は下記のとおりです。

 

上部組織の計画は下部組織の目的になり、さらに各部署、各チーム、ひいては各個人が達成すべき目的へと細分化されていくだろう。これがConsistent(一貫性がある)やRelevant(関連性がある)の意図である。上位組織の戦略や計画との一貫性、全社の方向性との関連性がある、という意味だ

 

戦略の裏には達成したい目的があるからですが、あまり複数ありすぎるのは良くないとのこと

あれもこれも達成したいというのではなく可能な限り、一点。多くてもふたつ、3つに目的を絞って設定するといい。それ以上設定するのは効率的ではない。経験的には、3つも目的があると、資源の量にかかわらずその達成はすでに困難になってくる

 

そして戦略を立てる上では5年後の世界に自分を置いて何を達成したいか考えるのがよいと述べられている

 

かなり創造的な戦略を組み上げないと達成できないかもしれないが、情熱をもって本当に達成したいことを示すことができる

 

そしてここからが僕が今回感銘を受けたパートである、資源に関する記載である。

 

戦略における残り半分の創造性は、資源を解釈し直すことにある

  

戦略を実行するにあたり「資源」が一見して欠乏していることは多々あり、そこで重要なのは諦めや根性論で乗り切ることではなく、その「資源」を解釈しなおすことなのだ。結果として解釈だけで乗り切れないこともあるとは思うが、これはとても大切なことだと思う。

 

このような事態に、「為せば成る」的な精神論や「全員でがんばろう」的な根性論で立ち向かおうとする組織もあるかもしれないが、本質的には理知的な戦略の問題だと捉えることもできる。すべての問題を資源の欠乏に帰結させてしまうという姿勢自体も、戦略的に思考できないことが原因かもしれな

 

そして資源についての注意書きが並びます。

 

そもそも資源とはなにか。「目的」の達成のために使えるすべての有形無形の資材、資産や人材などを指す 

重要なことは、資源には必ずしも「資源」らしい見かけでないものがあるということだ 

資源の効率的な利用を目指すのは、戦略の本義であるから、資源の維持に必要な投資や費用は常に意識しなくてはならない 

戦略を立案し実行する戦略主体である我々には、具体的にどのような資源があるのだろうか。ざっくりとヒト・モノ・カネといってもいい。具体的には、いま列挙したように人員、資金、ブランド、製品技術力、製品開発力、製品の性能、生産能力、生産技術力、営業の能力、ビジネス・モデルなどがわかりやすい資源である

 

ここから先もかなり有益な記載だったのだが、資源の分類法が提起されてました。僕は他の戦略本でこのような記載は見たことがなかったので、かなりこれはかなり有益な情報だと思います。

 

保有する資源を網羅的に把握するためには、2種類の属性を意識するといい。2種類の属性を組み合わせると4つの象限ができる 

ひとつ目の属性は、資源の帰属先である。「組織内の資源」と「組織外の資源」に分けることで資源の見落としを防ぐ 

ふたつ目の属性は顕在性を示す属性である。「一見してわかる資源」と「一見しただけではわかりにくい資源」に分けることで、利用可能な資源を見つけることが容易になる

 

そして各資源に対する特徴が述べられていました。これも非常に貴重な知見です。

まずは内部資源からです。最初に人材について

 

組織にとって、優秀な人材の確保はもっとも難しい資源調達である。同時に、他の資源と違って効用の安定性が低い 

個体間の均質性が低い、②適材適所という概念が示すように、配置によってその効用が大きく変化する、③状況や働きかけ次第で成長し、費用(人件費)の上昇よりも大きな資源になりうる反面、士気や調子によってはその力が削がれることもある、④効用についての指標が乏しく、それぞれの人員についての客観的な評価が簡単ではない、などが特徴として挙げられる。  また、⑤他の資源の効用に対して、係数的な影響を及ぼすのも特徴的であ

 

少し話がそれますが、競合他社と競争するときに、それをブランド力競争と解釈すると方向性を誤ることがあるとのことです。

 

競合ブランドと競争している以上に、競合ブランドの担当者と競争しているという認識が欠如していることが多い。競合に手練れのブランド・リーダーがいて、対峙しなくてはならなくなったら、こちら側の資源が多少多めであったとしても油断するべきではない

 

次に製品やその価格といった資源について

 

製品化をすれば、自ずと製品は似たものになっていく。少なくとも、目指すところは似たものになる。企業間の能力によほどの差がない限り、製品技術において決定的な優位を確立する可能性は高くない。これが製品やサービスのみに基づいて持続的な差別化を維持しにくい理由である 

値下げは顧客の興味や満足を価格の低さで確保しようとするものである。一時的な売上の維持や上昇が期待できるかもしれないが、中・長期的には製品やそれを支える諸資源の圧迫につながることになる 

価格の安さを中心的な理念として、その持続的な実現に特化して進化した企業や、よほどの緊急事態でもない限り、推奨されるべき方針ではない 

価格が消費者満足の対価なのであれば、価格を下げる以前に満足の改善を試みるべきである

 

上記の引用を見ながら、僕は社会人一年目に「価格の安さ」はブランドにつながるのかというお題に対して作文を書いて会社に提出したことがあるのを思い出した。

 

「価格の安さ」で勝負する戦術は状況によっては、悪くないと思うが、結局のところ上記のとおり、諸資源の圧迫につながるリスクがあるという点には重大な注意が必要だと思う。

 

事実、僕の前職の会社は従業員の給料を業界水準以下に据え置くことで「低価格」戦略を維持しているし、それだけが原因ではないと思うが、人材の質はあまりよくないと感じる。

 

正当なコストダウンをもって価格を下げる。つまり規模の経済により、マーケティングコストを抑える、人を減らして総人件費を下げる、 といった施策によって、低価格戦略を打ち出すのであれば、良いと思うのだが、人件費単価を下げることをもって商品価格を抑える戦略がよくないのであろう。

 

次はブランドについて

 

ブランド、つまり製品やサービスへの「意味付け」も消費者満足に多大な影響を及ぼすことが多い 

ブランドの強化は値下げ圧力に対する解決策になりうる

 

価格とは逆にこれはとても重要な知見であるし、個人をブランディングしていくうえでも重要なことであると感じた。つまりブランディングして自分を安売りしない方法を見つけることを一人のビジネスマンとして重要視するべきだということだ。

 

ブランド・マネジメントの実践では「ブランドとは意味である」と考えると理解しやすい。

そして、その「意味」はブランドが提供するベネフィット、つまり便益であるといい 

ブランドが明確な「意味」を持つと、名前だけでなく便益も認知されやすくなる 

便益が「意味」となっていれば、ブランド体験に一貫性を持ちやすくなる 

結果的には消費者満足の提供が安定してい 

ブランドが単なる製品の名前を超えて普遍的な「意味」を確立した場合には、製品技術の寿命を超えて特定の「意味」を提供し続けることが可能になる 

確立することは難しく、時間も労力もかかるが、一度確立すると長期にわたって効用が続く 

効果的に確立されたブランドの効用は、長期間という時間的長さだけにしか適用できないものではない。同時期に横への展開を可能にすることもある 

ブランドにかかわる体験が便益や「意味」と一貫性を維持し続けられるよう、常に細心の注意を払うべきである

 

僕は使用したことがないが、要は「サラ○ーティー」みたいなものだと思ってます。使用したことのない僕にも何となく効果が理解できる「サラ○ーティー」ブランド力は本当にすごいですよね。

願わくば来世ではお世話になりたいところです。

 

 

次はロイヤルカスタマーの効用について

 

ロイヤル・ユーザーはきわめて重要な資源であることが多い 

面としての効果を期待しにくかったり、コントロールが難しかったりという不安定さは否めない。しかしながら、いわゆるコマーシャルではないがゆえのメッセージの信憑性や効果が非常に強力であることも多い 

まず、彼らによる直接的な推奨、口頭での伝播であ

知人からの直接的な推奨であるから、属人的に高まる 

ユーザーによる間接的な推奨がある。文字や映像を通したレビューサイトやeコマースでの評価などがこれにあたる 

3つ目がユーザーによる使用状況の露出で、「観察可能性」と呼ばれることもある

 

このようにロイヤルカスタマーには高効用があるらしいのであるが、口コミを起こさせるには商品にイノベーションが付帯している必要があり、それは下記のような条件とのことです。

 

「相対的優位性」とはそのイノベーションが既存のものよりもよいものであると知覚される度合いである 

「両立可能性」とはイノベーションが既存の価値観、過去の体験や、既存の生活習慣と相反しないと知覚される度合いである 

「複雑性」とはイノベーションを理解したり使用したりするのに、相対的に困難であると知覚される度合いのことである 

「試行可能性」とは小規模にせよイノベーションを体験できる度合いのことである 

最後が「観察可能性」である。イノベーションの結果が他の人たちの目に触れる度合いと定義付けられている

 

個人的に大切だと思っているのは「両立可能性」と「複雑性」だと思っていて、要はイノベーティブすぎてもダメだということです。

昔聞いた話ですが、プレステーションを開発する際に、コントローラーをどうするか議論になったそうです。どういうことかというと、プレステーションは画質や、記録を外部媒体であるメモリーカードで記憶するなどで、当時としては十分革新的であったため、それに加えてコントローラーまでも変更すると(当時の主流期であるスーパーファミコンと比較して)ユーザーがついてこれないのではないのか、という懸念があったそうです。結果としてコントローラーも変更されたわけですが、「両立可能性」と「複雑性」は実際の商品開発の分野でもケアされる重要な項目の一つなんですね。

 

 

そしてさらに話題性になりやすい革新性には以下のコンディションがあるとのこと

 

誰もが知っているトピックについて、②まだ多くの人が知らない側面の話、つまりニュース性のある話を、③それぞれが投影したい自分像と一貫性のある形で、④誰もがストーリーとして話せるような起承転結のある筋書きが用意されていること

  

流行のゴシップの条件と同じということで著者は説明していましたが、③の条件がよく理解できませんでした。不倫のゴシップでいうと、話し手は不倫同時者に自分を投影している?つまり不倫したいということだろうか・・・。単純に自分から見てあまり遠すぎない話題というだけの意味合いな気がします。

 

 

次にお金について

資金や予算の特徴的な側面は、きわめて融通の利く流動性の高い資源であるという点

資金はその他の諸資源の強化・維持のための源泉となる点も特殊である 

お金は資源でありながら、目的にもなる。資源と目的の直接的な関連を如実に示す独特の存在である

 

これはその通りかなと。つまり究極的な目的を達成するために、手前の目的としてお金稼ぎを目的据えることもあるということだし、人生でよくある話だとも思います。

 

そして営業力について

 

営業力は内部の資源でありながら、その強さは競合の状態との比較において測られることが多 

製品そのものやブランドも競合との比較で評価されるべきものであるが、売り場や店頭の棚ほど直接的な排他性はない。この直接的な排他性ゆえに、商品の購入場所への配荷や露出はきわめて強力な資源にな

営業力において競合を圧倒することができれば、競争環境を有利に維持しやすいことは論をまたない

 

この部分については、少し注意が必要だと思いました。

著者はP&Gのマーケティング担当者として、スーパーマーケットやドラッグストア内の良いロケーションに、いかに自社の商品を置くかということを念頭に仕事をしてきたわけです。そのため、この「排他性」を強く意識し、それにつながる営業力を強く評価しているわけです。

 

一方で自分は金融業界、特にインターネット金融に身を置いてきて経歴があって、物理的なロケーションを争うようなマーケティング戦略は縁遠い存在でした。

おそらくインターネットの世界では少しひねった形での適用が必要になるはずです。なぜならインターネットの世界では「排他性」の原理はそれほど強く働かないから。

 

一方で、google検索のトップページに引っかかるということを目標においた場合、そこには「排他性」が存在するといっていいでしょう。トップページは10サイトまでですからね。Googleに直接営業をして何とかなる類の問題ではないで、トップページに載るために営業力が必要かと言えば、そうではない気がしますが、「排他性」という概念は適用できるでしょう。

  

営業力を資源として考える場合、もうひとつの特徴はその構造性にある。営業力において競合を圧倒することができれば、競争環境を有利に維持しやすいことは論をまたない 

構造的であると、競合からしてみれば短期間で競争力をつけるのが難しい。結果的に長期にわたって競争優位を提供してくれることも多い

 

これは何を意味するのかというと営業力はいい意味での連続性、癒着性、既得権益性があるということです。

 

そしてその構造性を跳ね返すための弱者の戦略としては

 

比較的狭小なエリアに特化するのは定石のひとつである

競合の大きな営業組織自体が資源として効用を発揮する以上に費用として重くなってしまう環境を探すことも重要である。言い換えれば、競合が自分たちの資源を十分に使いにくい環境で対峙するように心掛けるということだ

 

ベンチャー企業の戦い方の基本ですね。ここで気をつけないといけないのは、人間は経験に流されるということですね。組織が大きくなるにつれ、外部から人を調達する必要が出てきますが、その人がいわゆる業界の大手の会社から来ている場合、個人的な経験では「前職ではこうだった」的なことを言いがちです。

前職のやり方に固執することは競争優位性を失う可能性が高い(なぜなら差別化要因を自ら潰しているから)のに、なぜかそのことに無意識なことが多いですね。

一方でこの問題で難しいのはこれらの外部から来た人はこれまでの知見を活かすために即戦力として採用されているという点です。つまり知見を活かすことを期待されながら、移転先の会社の競争性を失わないようにその知見をダイレクトに適用することは避けなければならない、という非常に微妙な立ち位置なんですね。

 

この点は自分も今後陥る可能性があるので注意したいと思います。

 

 

そして時間、人脈、経験、知識等について、確かにこれは管理がおろそかになりやすいです。

時間、人脈(コネクション)、経験や知識、過去のプランなどは具体的に担当する部署が存在しないことも多いので、意識的に注意する必要がある

 

 

時間については 

この共有性という時間資源の特徴ゆえに、なにかを早くできるということが重要になってくる。さらにいえば、それ以外の資源と違って時間は調達できない

 

ここでいう共有性とは、誰にとっても時間は同じ長さだけ与えられているということです。

 

 

人脈について

もし有能な人物と知り合い、一緒に仕事をする機会を持てたときには、継続的に活用可能な人脈とすべきである

この具体的な方法が知りたいのですが、それは書いてなかったですね・・・

まぁ要は相手から見ても活用したい人材になれということだと思ってます。

 

自分は常々、異業種交流会のような飲み会は意味がないと思ってます。

正確には自分が業界から一目置かれて、相手から寄ってきてくれるようなパターンでないと意味がないということです。そうでないと仕事まで繋がりませんからね。

最近は自分が他人に対して与えられる価値も増えてきてますし、実際頼られているので、非常にうれしいです。

 

 

次に知識についてですが、知識には二種類あるとされていて、

一つ目は知識の獲得を目的として得られた知識であ

 

そしてもう一つは

ふたつ目は副産物としての知識である

成功や失敗の経験を通して結果的に得られた知識である

経験を通して、知識を意図的に獲得しようとしなければ、その機会は簡単に消失してしまう 

言い換えれば、この知識を得ることができる組織と、そうでない組織を比べると、1年間で得られる知識量に大きな差が出る

 

このブログの位置づけは一つ目の知識、つまり「知識を獲得しようとして得た知識」をストレージするという意味合いが強いです。

単純な読書は、筆記試験がある知識と比べて風化しやすいという印象があり、ブログの作成でその風化を防ごうとしています。

 

一方で、二つ目の知識をストレージする仕組みを僕はいまだ構築できていない気がします。ベストな方法かどうかはわからないのですが、解の一つとしては業務日誌のようなものをつけるのが良いのかと思ってます。

でも紙媒体に記録すると保管が面倒なので、はてなブログをもう一つ開設し、そこに業務日誌をつけていくのが良いのではないかと考えてます。

タグ付できるため、後々の検索もしやすいはずです。

 

 

組織として知識をストレージするためのコツは以下のとおり。

 

結果やプロセスについての意識的な解釈をする必要がある。そうでないと、一面的な結論がそのまま知識として残されることになりかねない 

一定規模以上の行動に対しては、常に行動結果の評価をして文書化するという習慣をつけると効果的である 

知識共有のために重要なことは、発見を文章化しておくこと、つまり共有可能な状態にすることである 

形式知化するにあたっては、経緯を分割し、仔細に追うことで成功や失敗に帰結した仕組みを理解できるといい 

過去のプランは、次の段階、つまり2回戦で競争力のある資源となって将来の戦略を大きく進化させることがある。特に、大成功したプランには重要な次世代資源のヒントがあるので仔細に見直す価値がある 

過去の成果は未来の資源になるし、今回の戦略での達成は次回の戦略での資源になる。1回目の勝利が2回目の勝利にうまくつながっていくことが理解できるだろう

 

形式知化することの重要性は、ほんとヒシヒシと感じてます。

また前職の話になりますが、前職は特定の同じ事業を何回か立ち上げては失敗しを繰り返してます・・・ これは、まさに過去の形式知が文書化されていないのが原因だと思うんです。

この同じ事業が同一人物によって指揮されていれば、まだマシだったといえるんでしょうけど、先導人物が毎回異なっているため、トップ層でも過去知識の使いまわしができてません・・・

 

 

そして外部資源に記載が移ります

 

バリューチェーンのそれぞれの段階で、資源としてアクセス可能なパートナーや要素を見直していくと、外部資源を網羅することが可能だ

 

まずは代表的な外部資源である代理店について

 

ビジネス・パートナーとして協働する各種代理店は、外部資源の代表格といえるだろう 

目的と資源、それらに基づく戦略に加えて、確実に盛り込んでもらいたい具体的な指示(たとえば、必ず商品の使用シーンを見せること、など)を、解釈の余地がないように記した文書を一般的にクリエイティブ・ブリーフと呼ぶ 

ここで難しいのは、いかにクライアントである我々のニーズに対して、彼らの専門性を最大限に発揮してもらうかという問題である。  

代理店が最大限に能力を発揮するためにクライアントができることは、達成したい目的を明示しつつ、クライアントが提供できる資源を明確にすることである 

このように、自分の外部資源として専門家に最大限に力を発揮してもらうために必要となるのが「目的や戦略を明確にし、奮起できるような伝え方をする」というブリーフィングの技術である 

複数の代理店を競争させることでプロジェクトあたりの単価を下げることに執着する担当者やマネジメントをたまに見かけるが、結果的にデメリットのほうが大きいこともある。長期的な関係自体を重視するというよりも、長期的な経験を通して代理店が我々のブランドや会社の戦略、あるいは物事の経緯を理解していることが実際の活動において大きなメリットとなる。意思疎通が明確になりやすいので時間資源を節約できることが多い

 

おそらく長期的戦略的提携やジョイントベンチャーにも同じ知見が使えますね。

 

 

そして話は、重要な部分である資源の再解釈に移ります。

 

埋もれた、されど有用な資源を見出すのに有効な手法のひとつは比較であ

 

まずは製品力の話の流れで再解釈の話をしてました。製品力の向上は資源力を高めるために有効な手段ですが、実は再解釈による差別化の方が強力だよねという趣旨です。

製品の基本性能を高めていくことは真摯な姿勢でもあるから間違いではない。ところが、この方向での差別化は簡単ではない

どの時代でも、それぞれの分野で最高を目指している。違いが出てくる理由は、なにをもって最高とするか、つまり、なにが評価基準か、が違うのである

 

再解釈で大切なのは、資源の補完と相乗を意識すること

 

継続的に結果を出し続けているチームは、このような資源の統合に長けている、つまり戦略立案能力が高いことが多い 

それぞれの資源はプラスの面である長所と、マイナスの面である短所を併せ持っている。短所ばかりを重ねていけば、資源の総和よりも小さな効果しか発揮できない。注意深く長所を重ねれば、資源の総和を大きく超える効果を引き出せる 

「補完」という概念と、「相乗」という概念がある 

まずは、①どのような資源があるのか書き出してみる。資源リストであるから、資源となりそうなものはできる限りもれなく書き出しておく。これも、自分1人では抜け漏れが心配ならば、チームで書き出すと見落としを防ぎやすい。  次いで、②書き出した資源それぞれについて、他の資源と比較したとき、相対的にどのような特徴を持っているか考えてみる。  特徴を把握することで、③その特徴が強みとして発揮される状況、④その特徴が弱みになってしまう状況が見えてくるだろう。このようにして、それぞれの資源についての絶対的、あるいは他の資源に対する相対的な理解を進めていく。  それぞれの資源の特徴が把握できれば、⑤それぞれの資源が「目的」に対して、どのような効用を発揮できそうかが、整理できる

各資源間の相互作用を考えてみる 

戦略や資源の扱いに慣れるまでは、補完的な組み合わせから考えてみるといい

 

言うは易し、行うは難しの典型ですね・・・特に人材に関する資源的考察、つまりこの人はどういう場面で強くて、どういう場面で弱いのかということは考察がとても難しいかと。

 

そして一見して、資源が足りなそうなときは「代替」資源を探してみる

 

「代替」資源探しは、きわめて創造的なプロセスである 

現時点で入手可能と想定されている資源が、もし入手できなかったり機能しなかったりとなったら、どのような代替資源がありうるかと考えてみる 

創造性は知的レベルではなく、視点の問題であることのほうが多いので、従来と違った視点でモノを見ざるをえない状況を強制的につくることは助けになる 

代替資源を見出すのに使った思考実験は、ここでも役に立つ。現在の資源のラインナップが大いに力を発揮する状況と、現在のラインナップが徹底的に役に立たない状況を考えてみる。特に、後者については厳重に考える価値がある

 

創造性が視点の問題という指摘は心強い。自分なんかはクリエイティビィティに自信があるわけではないので、このような言葉には勇気づけられます。

 

 

戦略と資源の関係について

基本的には戦略が資源に従う。保有しない資源に従って戦略を組み立てても絵に描いた餅でしかない。ただ、この資源は必ずしもいま現在所有している必要はない。戦略に基づいた行動計画を実行する時点で持っていればいいのである。正確に表現すれば、戦略は実行過程で入手可能な資源に従う、のである

 

一文目だけ見ると誤解を起こす可能性のある文章で、最終文までしっかり見ておかないと解釈を誤りますね。

  

いい失敗、いい負けとは、残された資源がよりよい二回戦を可能にしている状態をいう 

資源を節約するために、対象範囲や時間を限定的にするのは効果的であ

 

 

資源は二回戦ができるように温存して戦えということですね。似たような考え方で予備、について

 

予備には、それぞれ区別されるふたつの使命がある。すなわち、第一に戦闘の継続と新たな戦力の投入であり、第二に予測できない事態への対応である 

不測の事態に備えた予備は重要であるけれど、決戦においては予備を持たず全戦力を同時に投入せよ、ということである。戦争における決戦ではそうなのかもしれないが、マーケティングにおいては必ずしもそうではない。

すべての軍事戦略は政治手段としての戦争の終結を目指すものであるし、戦争はいずれ終結する。対して、マーケティングの競争は基本的に終結しない 

ブランドの競争では、消費者満足の最大化を優先的に目指すべきであり、競合の制圧や競合の長期間の不活性化は本義ではない 

我々はよほどの決心がない限り、戦略的な予備資源は常に持っておくべきである。これは不測の事態への備えとなる。  

では、戦略予備としての資源はどの程度に保有するべきであろうか。考え方は大きく分けてふたつある。ひとつは、最初から10%を予備とする、と決めてしまう方法である。もうひとつは予備を含まない計画を立て、余剰が出れば予備とするという考え方である。通常、所与の目的を達成するにあたって資源が頻繁に余るという事態は考えにくいので、前者を採ることが多いだろう

 

 

しかし、著者は一見、逆に見えることも主張しています。

 

数を頼むのは競争状態を有利に収束させるための鉄則である。文字どおり、多勢に無勢。数が多いほうが勝つ可能性が高いことは、否定のしようもなくわかりやすい考え方だ

閾値を超えないと投下した資源が効果を発揮しないのであれば、ある程度の塊として資源を投下することは、閾値を超えるためには重要である

兵力差は2乗比で捉えられるべきだと説明される 

やはり、集中すべきであるし、資源の逐次投入はよくないのだ

 

この両者を整合的に解釈すると、まずは「①試験的に、資源を少しだけ投入して」効果を見る。そして効果が測定できれば、「②ケチらずに一気に投入」するという手順が良いということになりそうです。

また、競合と明らかに同一の市場で戦っている場合は、「一気に投入」そうでない場合は、急ぐ必要がないので「予備を残しながら投入」という考え方もできそう。

 

 

そして成功した戦略については再現性を担保することが大切だと説いています。

生まれつきの強運に恵まれなくとも、整合性のある戦略があれば成果の再現性を担保でき

達成すべき目的と関連する各局面が明らかに示されていれば、それぞれの資源が各局面に与える影響を想定できるし、その想定に従って観察できる。どこまで達成でき、どこで障害が現れたのか、そしてその障害がどのように目的の達成を妨げたのか、構造と仕組みを理解することができる

なんとなく理解していたつもりのことを、きちんと文章化して理解する過程で新しい発見をすることがある

 

そして戦略と時間の関係について、これはあるあるですね。

意思決定を先送りすることもすでにひとつの意思決定でありながら、時間と時限性のプランを放棄しているという認識が薄いことも少なくない 

よりよいものを提供する、というのは遅延に対して強力な免罪符の役割を果たしてしまうことがあるが、これは社外では通用しない。中途半端なもので勝負しても勝てないが、時間資源は競合と共有していることを忘れてはならない

 

一方で、走り出せばよいというものでもなく、事前の検討も大切だよね。という当たり前のことも言っています。

理解のための重要な時間は、曖昧さや不確実さに耐える理性の力が試されている時間でもある。地図も見ずに走り出しても目的地に着く可能性は高くない 

想定外の事態というのは、実はそれほど多岐にわたるものではない。マーケティングの4Pを借りれば、製品、プロモーション、チャネル、価格のそれぞれについて考えておけば大きくは外さない

 

そして時間資源と予備の関係について

もっとも融通の利かない資源は、時間である 

考えるべきことは、総作業量を減らしてでも時間的予備を持つべきかどうか、である 

期限いっぱいまで、できることをやり尽くすというのは基本的に正しい。しかし、それはあくまで不測の事態が起きないという前提である 

もっとも重要な規律のひとつは戦略と意思決定への固執、あるいは一貫性である。一度決めたらなるべく変えない、という意味である 

拙速な方向転換は、無用な資源の浪費、ひいては自損事故につながる可能性もあ

一度決定したことを覆すには、それだけで大きな資源の浪費を迫られるという事実を明確に認識すべきである。1週間後に意見を翻すということは、1週間分の資源を浪費するのと同義であるという可能性を理解しなくてはならない

  

この部分も書籍によって言うことが違うから、どのように実践するかは中々難しいところです。確かに一週間後に意見を翻すことは、それだけの資源を無駄にしたことになりますが、一方でそれはその時点ではサンクコストであり、いまさらどうしようもないものです。なので、失ったものに固執しすぎると将来に向けた正しい判断ができなくなるのも事実なので悩ましいところですね。

 

 

そして、個人レベルで行うことは少ないですが戦略の文章化についてです。組織に伝達するために必要なことですね。

 

戦略の文章化は重要な仕上げである。組織内に流通するのはこの文章化された戦略であるからだ 

全員が同一の解釈ができるものにす

士気を高め

都合のいい話にしな

戦略の策定プロセスは必ずしも民主的である必要はない。責任を任された少数の担当者が戦略を組み上げることは効率的だろう。ただし、戦略を共有する際には、戦略立案の担当者たちには全面的な説明責任が要求されてしかるべきである 

納得感の高い、理想的な状態を確立するために気をつけるべきことが2点ある。まずは理解と解釈の統一である 

市場シェア10%といったときの市場の定義、計算方法、9・3%はほぼ10%と見なすのか否か、などは単なる誤差を超えて摩擦の原因となりうる 

ふたつ目に、フィードバック・ループの設定である。この対話のプロセスの中で出てくる質問や確認事項に戦略策定者は答えなくてはならない。うまく答えられない質問がある場合には、その質問は戦略を改善する示唆を含んでいるかもしれない 

戦略を組織に説明するときに、うまく答えられない質問が出てきた場合には、戦略を修正して2度目の説明を行うことを恐れるべきではない。修正を必要とする戦略を組み上げたのは無能ではなく、情報の不足が理由であることが多い。具体的な戦略を示すことで、本来、戦略を組み上げる前に知っておくべきだった情報がはじめて出てくるということもある 

「目的」に変更があったか、「資源」に変化があった場合には戦略を変更すべきである。そうでない場合には、戦略を変更する必要はない

 

そして最後に、競合の戦略の分析方法について

戦略の定義どおり、競合の「目的(動機)」と「資源」を理解することができれば、競合の戦略は予測可能になる。  具体的には、次のふたつの質問に答えることで、競合の「目的」と「資源」を仮定しやすくなる

「なぜ、そんなことをするのか

ある計画なり行動なりが、「ある場合とない場合」の差を最大化させることが、その計画なり行動なりの目的である 

「なぜ、そんなことができるのか目的と資源が明確になっていれば、どのように戦略を組み上げるかについてはおおむね正解が存在する

 

 

◆その他

ほとんど書籍からのコピペのようになってしまいましたが、非常に学びの多い本だと感じました。結局は、時間が一番の資源なんですよね。お金で買える時間はなるべく買っていこうと最近は心がけてます。 

 

作成時間:3時間39分

13の巻~『生涯投資家』

 

久々のブログ更新です。

 

前回のブログに書いたように、バランスをとることが下手糞な僕は英語学習一転突破の生活を送り、完全にまともな読書をしておりませんでした・・・

 

今回は海外出張の関係で、移動時間に読書する時間が確保できました。

 

一方で仕事のほうでも、書き物案件の仕事が増えていきそうな兆候があるので、ブログ更新はウォーミングアップには丁度よさそうです。

 

久しぶりのネタとなる本は以下にしました。 

 

生涯投資家

生涯投資家

 

生涯投資家

著:村上世彰

   

◆なぜこの本を選んだか

 

著者について説明する必要はないでしょう。僕は彼がアクティビストとして活躍していた絶頂期の時は大学生で、彼の行為は好意的に受け止めていました。

 

当時は彼へのバッシングは強く、彼はそれを気にすることなく振舞っていたわけですが、その彼の意思を継ぐ娘が相変わらず周りの人々からいらぬ中傷を受けているのを見て考え方を変えたようです。つまり、世の中の人にもっと彼の考え方を知ってもらう努力をするべきと考えたとのこと。

 

僕は彼の思想に昔から共感していたので、本の内容の大半に新鮮さは無かったのですが、簡単に気になった点をまとめようと思います。

 

◆本の感想および今後の実践について

 

内容の大半は株式会社のあるべき姿についてです。

 

まず、株式会社が上場をする目的ですが、本義的には株式市場を利用しての資金調達を行いやすくするためなわけですが、一方でそれには一定の義務が付きまとうよね、というのが彼の主張です。

 

上場とは、私企業が「公器」になることなのだ

 

公器になった企業は決められたルールに従って、投資家の期待に応えるべく、透明で成長性の高い経営をしなくてはならない。企業は株主のために、利益を上げなければならない。それが嫌なら、上場をやめてプライベートカンパニーになるか、利益を資金の出し手に還元しない非営利団体として社会貢献を主軸に置く、などの選択をするべきなのだ

 

上記の主張は本来であれば、常識レベルのことなのですが、彼が活躍していた時はその考え方はまだまだ薄かったわけです。日本では上場企業であるということに一定の箔がつく文化があるので単純な箔付のために上場を維持する会社もあります。

 

私は、どんな企業でもMBOをすればいいと言うのではない。今後の事業に自信があり、自社の株価が割安であると感じ、資金調達については銀行借入余力が十分にある場合に限る

 

要するに株式市場を今後一切利用する可能性がない場合ですね。

 

その後、彼は投資家というのがどういう役割を果たすべきなのかも記載しています。

 

投資家は、リスクとリターンに応じて資金を出し、会社が機能しているかを外部から監視する。経営者は、投資家に対して事業計画を説明し、社内の人材や取引先などをマネジメントして最大限のリターンを出す

 

これもコーポレートガバナンスの基本的な考え方ですね。自分は仕事でリスク管理をやっているので、非常に馴染みがありますが、浸透が足りてないぁと思うときは多々あります。

 

コーポレートガバナンスが効いていない日本の会社に対して投資家という立場からそれを是正するために、彼はファンドを立ち上げたわけですが、外部の資金を入れてしまったことから葛藤もあったようです。

 

資本市場のあるべき姿を追求するという独立時の目標と、最大限のリターンを出さなければいけないという投資家からの要求は、時に相反することがあり、大きなジレンマとなってしまったのだ 

 

ここ先は他ではあまり見ない主張だと思うのですが、彼はコーポレートガバナンスを進めるには累積投票制度を導入するべきだと主張します。

 

累積投票制度を使うと、少数株主でも取締役を送り込むことができ 

 

 

累積投票制度は日本でも会社法三百四十二条で規定されており、株主総会の五日前までに、株主が株式会社に対して請求すれば可

 

アメリカでは、五%ほどの株を取得すればほぼ確実に取締役を送り込むことができ、上場している企業の側は、株主から提案された取締役を受け入れる覚悟がなくてはならない 

 

日本でも社外取締役への注目が高まっていますが、現実では社内取締役と関係性の深い独立性の高くない取締役が選ばれる傾向が高いことから、累積投票制度を活用して株主提案でより独立性の高い取締役を送り込むことを考えているようです。 

 

これは非常に興味深い主張でしたね。

 

◆その他

彼が投資家になったのは、上記の志の他にも彼の家庭環境によるところも大きいようで、非常に納得のいくところでした。

彼の人生には辛いことが多くあったのは承知の上ですが、彼の生き方は非常にうらやましく、自分も投資家になりたいなぁと思わせてくれる良い作品でした。

 

そういえば最近知ったのですが、欧米では株主の議決権代理行使サービス会社なるものがあるみたいですね。個人投資家から委任状だけ取り付けて、彼らの利益のために議決権を代理行使するみたいです。この本を読んでそのことを思い出し、そのようなビジネスに携わるのもいいなぁと思いました。

 

作成時間:1時間13分

12の巻~『聲の形』

タイトルを見て

「え、漫画?」

と思った方、正解です。今回は漫画のお話です。

 

 最終巻が2014年12月なのでネタとしての鮮度はかなり落ちてますが、先日漫画喫茶で全巻読破しました。

そして次の日にもう一回最初から最後まで読みました。

 

話題作ということもあり、思うところがあったので、今回はこれについて少し記載したいと思います。まとまっていないので、だらだらとした記載になりますが、ご勘弁を。

 

このブログで特に丁寧にあらすじを記載するつもりはないので、

気になる方はWikipediaでもどうぞ。

聲の形 - Wikipedia

 

◆本作のいじめに見る解決の難しさ

読んだ方はご存知だと思うが、この漫画の一巻は主人公の将也が聴覚障碍者である硝子をいじめる様と逆に将也が周囲から孤立していじめられる様に終始します。

見ていて気分のよいものでないので、飛ばして読んだ人も多いと思うのだけど、このパートの描写はすごい丁寧かつリアルです。

 

いじめという手段に共感する人はいないと思いますが、残念ながらそのいじめが発生する過程については、自己の体験とも照らし合わせて、違和感なく読んでしまった人も多いのではないでしょうか。

 

この漫画のいじめの発生要因としては以下の三つがあげられます。

 

1、主人公将也は好奇心が強く行動力のある六年生であること

2、硝子は聴覚障碍をもつがゆえに、周囲の人に頼らざるを得ない。そしてそれを面倒だと思う周りの児童

3、硝子とうまく付き合っていくことの大切さ・必要性を積極的に説明しようとしない、もしくはする能力を持ちえない先生たち

 

1の将也はクラスの中に、そんな奴いたなと思わせる、いかにもな感じのキャラです。硝子が学校に来る前は他人をいじめている様子もない。一巻の最初では普通の小学生です。

 

しかし硝子が学校にきて、クラスの他の子が硝子を疎ましく感じるようになると、硝子を排除することが正しいことなのだと勘違いしてしまいます。

本当は周囲の大人が正しく指導してその考えを改めさせなければいけないのですが、先生のやる気のなさと指導力不足のせいで伝わってません。

 

ここでのポイントは、クラスの他の子が硝子を疎ましく思う原因は単なる根拠のない差別からではないという描かれ方がされていることです。

硝子が原因で合唱コンクールに落ちたと思われる場面(実際は定かではないですが)や耳の聞こえない硝子を助けている最中に授業に遅れてしまうといった場面の描写があります。

つまり彼らの中では、いちおう感情論を超えた実害が生じている(ことになっている)わけですね。

いじめという手段は肯定されるものではないが、残念ながらクラスの中では硝子を排除することが正当化されてしまっている。

 

そう、このいじめは、単なる感情だけの問題じゃない。

自分に迷惑をかけるものを唯々排除するという子供ゆえの純粋な動機(将也の場合はそれに好奇心が加わったことで他の子よりもエスカレートすることになりますが)が原動力になっている。

 

これは小学校のいじめの描写として非常にリアルです。

しかし同時に小学校で起こるいじめ問題の厄介な側面をあぶりだしていると感じるのです。

 

いじめや差別にはいろいろな種類があります。

例えば、ハンセン病や部落差別、これらの差別には、正しい知識の共有・啓蒙がとても有効です。ハンセン病が差別されていたのはそれが感染すると思われていたからであり、部落差別に至っては感情に基づく血縁差別で、両方とも差別する側に実態的に害なすものではありません。

なので正しい知識さえ共有されれば差別は解消されるはずです。(現実問題どうかはおいておきます)

 

一方でこの漫画のいじめ・差別の解決は非常に難しい。

それは正しい知識で硝子のことを理解したとしても、そのさらに先に「では硝子を支援するのか、支えていくのか」という負担の問題があるから。

 

ハンデのある人をどう支えていくかという問題は、障碍者問題にとどまりません。

金銭的、労働的支援を問わず、以下のように現在進行形の問題が多数です。

 

「どこまでを生活保護者と規定し国で支えるのか」

「日本は財政赤字なのにどこまで他国に資金援助をするのか」

「どこまでの難民を受け入れる義務があるのか」

 

大人でも解決できてない問題ばっかりです。

残念ながら大人も子供は面倒なものにはできるだけ係わりたくないと思っている、これが真実だと僕は思ってます。

でも現実世界でお互いが助け合っているのは、ある種の共同体意識があるからです。

どこまでの支援・負担を許容するのかというのは、どこまでを共同体と規定し、お互い支えあっていくのかという意識によります。

 

上記の例のように支援・負担の問題は、大人でも解決できない難しい問題ばかりで、それを(ある意味で)純粋な子供に説明するのは、かなり難しいです。

 

事実、この漫画では子供を説得しきれていません。というか担任の先生も硝子を共同体の仲間として認めていません。

 

将也はまさしく共同体にふさわしくないものを排除する勘違いな正義の味方として描かれます。

将也は高校生になることでその考えを改めますが、一方で同級生である直花は高校生になっても考えを変えない存在として残っています。

直花の存在は僕が書きたいもう一つのテーマなのですが、長くなったのでまた別の機会に書くこととします。

 

◆その他

この漫画は少年誌連載というところもあって、コミカルな場面も多かったですね。個人的にはもう少し重い方が好きですが、映画化にあたっては尺が長すぎるので、コミカルな部分が削れて、僕が望む塩梅になるのではないのかと期待しております。

11の巻~『うまくいくのかマイナス金利 デンマークの経験』

いろんなことのバランスをとるのってなんでこんなに難しいんでしょうか。

 

基本的になんでも一点集中で攻めたいタイプなので、夢中になることが一個定まると、他についてはとことん後回しにしてしまうんですよね。

 

今の一番は「英語学習」。狂ったようにやってます。はぁ早く止めたい・・・

・・・ところなんですが、仕事で使うのでそうは問屋が卸さない。とりあえずTOEICのリスニングで満点を取ったら英語は休みながらやるということでゴール設定しています。

英語学習の悪いところは終わりのないところなので、なんとかを覚えたての猿のようにやり続けてしまうのが怖いです。

何事もゴールきめることが大事ですね。仕事然り、ソシャゲのガチャ然り、パ〇ンコ然り。

 

なので完全に読書とかどうでもよくなってます。

ただたまには日本語書かないとアホになるので頑張って書きます。

 

本日は少しネタの鮮度が落ちてますが、マイナス金利ということで下記の本(正確には、雑誌の切り抜き)を読んでみました。

 

 

 

 うまくいくのかマイナス金利 デンマークの経験 (朝日新聞デジタルSELECT)

著:朝日新聞

 

   

◆なぜこの本を選んだか

上司は僕に聞きました。

「マイナス金利ってヨーロッパで先行導入されてるけど、事例に詳しい?」

 

はい全然詳しくありません。

 

日本に先駆けてヨーロッパでは2014年よりマイナス金利が導入されていましたが、全く追っかけていませんでした。でも上司に聞かれてしまったからには調べなくてはいけませんね。ここで社畜根性を見せないと僕の存在価値がありません。

ということで愛しの上司に奉仕するべく本書を選ぶことにいたしました。

 

◆本の感想および今後の実践について

先に僕の立場を明記しておくと、僕は比較的マイナス金利に対して好意的な立場です。むしろ市中銀行が早く個人に対してマイナス金利を転嫁しろとも思ってます。

 

本書は薄くて僕の目的となる海外事例については少数の記述しかなかったのですが、ほかのシンクタンクのレポート等も合わせるとヨーロッパでは以下のようになっているようです。

・個人の金利はマイナスにした例は見当たらない

・手数料収入を引き上げて金利減少分の手数料を埋める

・結果として個人への影響は限定的

 

うーんまだ個人の金利をマイナスにした例はないようですね。ただ「金利」といわず銀行口座管理料という目的でお金を定期的に徴収することでも、実質的なマイナス金利にすることができるんですが、それもないんでしょうか・・・ちょっとそんな細かい事例にまで触れている文献はなかったです。

 

ちなみに僕が個人に対してもマイナス金利を転嫁するのが望ましいと考えている理由は、そうしないと真の意味で消費が活性化しないからです。

 銀行だけが矢面になってマイナス金利の負の側面を受け止めているうちは、効果は薄いのではないのではないかなと思ってます。

 

僕は直接金融推進派(ちなみに証券会社勤務ではないです)なので、マイナス金利が個人に転嫁されることによって、株式市場が盛り上がることにも期待しているのですが、なんで日本人は本当に株とか投資信託とか嫌いなんでしょうね。金庫買ってお金保管するくらいなら投資すればと思ってしまうのですが・・・国民性なのでしょうがないんですかね。

 

ちなみに僕が以前勤めていた会社はマイナス金利に乗じて、お金を借りまくってそれを株式市場でぶっこんでいるようです。

 

いやぁ~まさに日銀の思いを体現してますね、いい会社だなぁ~

 

 

◆その他

マイナス金利の主目的はインフレ誘導による景気の活性化にあるわけですが、景気の活性化が起きないのは、アベノミクスの第三の矢が全く進まないからだと僕個人は思ってます。やっぱ金融政策だけでは限界があります。早くいろいろ規制緩和してください。

 

あと覚えたての猿はいつになったら行為に飽きるのか知ってる人がいたら教えてください。切実に所望しております。

10の巻~『評価経済社会』

今回はダイエット本も出している岡田 斗司夫氏の書籍『評価経済社会』を取り上げます。

 

評価経済社会 ぼくらは世界の変わり目に立ち会っている

評価経済社会 ぼくらは世界の変わり目に立ち会っている

 

   

◆なぜこの本を選んだか

「仕事の正当な報酬とは何か」

これは僕が社会人になってからずっと考えているテーマの一つです。

 

お金が報酬であることは間違いないでしょう。

 

一方で僕の前の所属会社の取締役はこんなことを言ってました。

 

「仕事の報酬は仕事である」(どや顔)

 

ほんとかよ・・・と

 

僕は当時この言葉を人を安く使うための方便としか聞いてませんでした。

ただ一方で僕自身がお金だけで職を選んでいるかというとそんなことはないので、上記の言葉には一理ある気がするのも確かです。

 

この言葉の吟味は非常に難しいです。

面白い仕事を求めてベンチャー企業に行く若者も多くいて、その人たちにとってはこの言葉は間違いなくあてはまっているはず。

一方でブラック企業の役員が同じことを言った場合、人を安くこき使うためだけの方便にしか聞こえない。

 

結局は環境次第ということになりそうだなぁ。
僕の前の所属会社がどちらの環境の会社に属していたのかここで言及することは避けるけど、一個人としてこの二つの環境をちゃんと見極めるようになることは非常に重要なのかなと思います。

 

見極めるうえでの一つの指標として

潜在的な人材の価値が上がっているか」

というのがあるかなと思います。

例えば一時的に給料が安くなったとしてもそのポジションで経験を積めば、後程市場で高く評価される。この場合には、「仕事の報酬は仕事」というのも一理ありそうです。

 

ちなみに先ほどの役員の方は

「仕事は人間性を高めるものにやるためであって、お金は関係ない」

 というスタンスの方だったので、これはいよいよブラ〇ク側なのではないかと・・・

 

おっと、話がそれたのでここで戻すと、要するに潜在的な人材価値が上がっているかが重要なのです。なのでこれを図る尺度をもっていればより明確に判断ができると考えまして、「評価経済」という言葉に着目しました。

 

少し不自由さはあるものの、その気になれば貨幣に変換できる「評価」。これに対する自分の考え方を固めておくことがこれから先の人生に役に立つのではないかと思ったのです。

 

◆本の感想および今後の実践について

先に結論を書きますが、この本はいままで取り上げた本の中で最もどうしようもない本です。全く説得力がありません。著者の薄弱な考え(妄想)がひたひた聞かされているだけの気がしてなりませんでした。

 

その原因なのですが、著者は下記のように論理を展開しようとしています。

1.今の若者は・・・である。

2.これはパラダイムシフトの前触れだ。過去のパラダイムシフトも似たような流れで発生した。

 

この1部分が全く心に響いてこないのです。少なくとも僕の抱いている若者像と全く違う。当然この著者は自分の主張を裏付けるような統計資料などは全く持ち出してきません。これでは異世界の話を聞かされているような気にしかなりません。

そのせいで2の部分の言及についても全く真実味がないです。こちらは史実ですので、もしかしたら著者の言っていることが本当なのかもしれませんが、1が胡散臭いせいでここも同じく胡散臭くなちゃってます。

うーん非常に残念ですね。

 

ただピンポイントで考えさせられる点が何点かあったので、そこに対してコメントを付していこうかなと思います。

 

あえて言ってしまえば「自由洗脳競争社会」と言い換えられるかもしれません

 

これは著者が現在のネット社会を表した言葉で、要するに

いままでは情報の伝達チャネルのほとんどがマスメディアに独占されていたけど、いまは個人が多くのことを発信できる時代になったよね。洗脳できる他者を増やせる個人が利益を得ることができるようになったよね。

ということかなと。これには大いにagreeです。有名なブロガーさんとかは正にそうですよね。

 

合理的な判断を下すためにはその根拠となる知識が必要になります。が、これだけ社会の構成要素(情報・学問・技術など)が高度になり、かつ細分化されてしまうと、それを全部理解して自分で判断しろというのはほぼ不可能です。

 

これから重宝されるのは情報の「整理屋」です。情報とそれについての膨大な解釈が氾濫する中、それを手際よくまとめ「情報+解釈」をパッケージで提供できる人間が求められ、評価されることになるでしょう。

 

インターネットを通じて各個人が一時情報に触れることができるようになったので、これまで中間の橋渡しをしていた専門家は淘汰されるのではないか・・・いやそんなことはなくてニーズはいままでとあまり変わってません。結局、一時情報を素人が見たところで判断できないんで。

ただ「専門知識をいかに簡単に素人の方に向けて説明できるのか」
一時情報に素人の人が触れられるようになった今では、この能力へのニーズはより高まっている気がします。

(一日も早く水〇水の効能の無さを皆さんにわかりやすく説明する専門家が現れることを願います)

 

◆その他

結局僕が当初知りたかった信用のやり取りについて得られる知見はあんまりなかったですね。もう一冊どこかで関連書籍を買って読みたいと思います。

9の巻~『パーソナルマーケティング』

(前注)

ブログ作成時間短縮のために、今回から、「である」調をやめてフランクな感じでブログを書きたいと思います。

キャラの違いに戸惑うかもしれませんが、入学当初はおとなしかった女子高校生が夏休み明けに垢抜けるのと同じ現象だと思ってあまり気にしないでください。

 

(本文)

今回はネット時代には欠かせない(?)自分ブランディングの本をとりあげることにしました。

このジャンルの本も多数出ていますが、名前の聞いたことのある本ということで、レバレッジシリーズで有名な本田氏の本を取り上げるとしました。

『パーソナルマーケティング』著:本田直之 

 

パーソナル・マーケティング

パーソナル・マーケティング

 

 

 

◆なぜこの本を選んだか

ストレートな理由ですが、パーソナルマーケティング(以下、PM)が必要だと思ったから、これにつきます。


会社員も個人でサバイバルできるようにならなくては!という主張は、今日ではさほど珍しくはなくなってきましたが、僕自身としてはそれに感化されている面が半分、もう半分は個人的体験によるものです。

というのも、新卒で入った会社で3年窓際に追いやられるといった稀有な経験をし、全くスキルが蓄積しないという悲しい経験をさせていただきました。

まぁそんな環境にいたら、否が応でも会社に頼る生き方はできないよね。PMして外に逃げ道つくっておかないとやばいよねという感じです。

 

また現在もう一つブログを立ち上げる計画をしてまして、PMの知識をそちらに生かしたいと考えてます。

このブログは僕が僕自身のために、読書の備忘録として使うことを主目的にしてますので、一般の人に何か伝えることは目的の外にあります。

一方で現在立ち上げを予定しているブログは一般の人たちへの発信を主目的としたブログです。そちらでは僕の持っている経験や知識を広く伝えられたらなと思ってます。

事前知識なしに、取り組み始めてもいいですが、拙速に動くのも何かと思い、個人のブランディング戦略をとりあえず学んでおくことにしました。

 

◆本の感想および今後の実践について

この本で述べられているPMの核は、一般的な企業のマーケティング手法と同じです。

 

マーケティングに大切なのは強みの選定・絞り込みと顧客ニーズの理解です。

前者については、PMでもみなさんよくできるんですが、後者についてはおろそかになりがちというのも企業のマーケティングと同じです。なのでここは要注意ですね。

ここをミスると、なんでもかんでもプラズマクラスターつければいいと勘違いするシ〇ープさんみたいになります。

 

立派な実績や、優れたノウハウを持っていたとしても、目の前の相手がその内容に興味を持っていなかったら、いくら話しても、それは伝わりません

 

ここで問題となるのが強みですね。何をもって強みとするのかはなかなか難しいことです。これが自分の強みですと自信満々に宣言するのも恥ずかしいですし。

そこでこの本の著者は下記のように強みを定義していました。

 

私はひとことで言って、「人に教えられることを持っている」ことだと考えます。「人に教えられること」とは、イコール「人が詳しく知りたいと思って聞いてくれること」です。あなたが一方的に「話したい」「伝えたい」というだけではなく、それについて誰かが「詳しく知りたい」と興味を持ってくれるかどうかがポイントです

 

本当は事前に、face to faceでいろいろインタビューして、強みを特定したうえでブログ書くのがベストなんでしょうけどね。でも思いつくジャンルを手あたり次第記事にしてみて、マーケットの反応をもって強みを見つけるという、ちきりん的発想もありだよねと思っております。

 

社名や書籍、サイト名など、あなたのブランドにかかわるネーミングやコピーを考えるときは、リサーチを念入りに行って競合とぶつからないようにします。これはパーソナル・マーケティングの鉄則です

 

うーん・・・難しいですね。キャッチーな名前のブログは数多くあると思いますが、内容を連想させつつキャッチーという二つの条件を満たすサイトとなると中々無いよね。というのが率直な感想です。

 

ひとつの分野で抜きんでて実績を出すことは難しくても、いくつかの要素を組み合わせることで独自性を創りだすことが可能です

 

「マルチキャリア」と「マルチタレント」という2つのキーワードが重要となります

 

この方向はびびっときました。5の巻~「さぁ才能に目覚めよう」の項目でも書きましたが、学習欲・収集心に優れている人間(らしい?)ので、たぶん広く浅く(目指すは、広く深く!)のほうが僕は向いていると思うんですよね。なのでマルチ方向(ア〇ウェイじゃないよ)で進めたいと思います。

 

個人にとって出版はIPOのようなものです。

 

わかった。IPO目指す。

 

 

この本の親切なところは巻末に、PMを精緻化するためのアクションリストが設けられているところです。

内容としては

自分の教えられることを20個書いてみる。

会社の肩書なしでいままで自分のやったことを説明してみる。

等々ですね。

 

何個か悩ましい課題があって、まず一つは

「この人のようになりたい」という自分の成功モデルを思い浮かべてみましょう。思い浮かんだら次に、「その人にあって、自分にないものはないか?」「その人になくて、自分にあるものはなにか?」という2つの事柄について考えてみましょう。

なりたい人は、間違いなく前支店長なのであるが、パーフェクトな人過ぎて、その人になくて、自分にあるものが思いつかん。「若さ」くらい???

 

もう一つは

 

あなたがターゲットにして、成功している人はいますか?

身の回りやインターネットなどで見つけて、その人がどうやって成功しているのかを分析しましょう。

 

簡単に調査したところ目指すブログと同じターゲティングのものがないんですよね。ブルーオーシャンだということで喜ぶところなのか、ロールモデルがいないということで不安になるところなのか悩ましいところです。

 

アクションプランについては、まだすべて終わらせていないので、簡単でよいので一通りささっと考えてみたいと思います。

 

◆その他

なんと今までで最速の一時間で書き終わりました。やったね。

次回からもこのスタンスで気楽に書きたいと思います。